ホールの一番遠くの席に向かって音を鳴らす
ホールの一番遠くの席に向かって音を鳴らす
こんなような言葉をよく聞かされた人は多いんじゃないでしょうか?
ホールで吹くときに、客席の遠くのほうまで意識を向けることで鳴りを良くしようという発想です。確かにそれでよくなる場合が多いですが、僕はここでもう一段階良くする意識の向け方を紹介したいと思います。
ホールの一番遠くの席で音が鳴る
この言葉の違いわかりますか?
一番遠くの席【に向かって】音を鳴らす。一番遠くの席【で】音が鳴る。
似ているようで全然違います。
よくある前者ですと、遠くに届けようとするあまり自分と客席の距離を感じて、身体が力みます。そして音が大きくなったりブレスがしんどくなってきます。音量が上がるので鳴っているように感じますが、本当にいい状態で吹けているかというとそうではないかもしれません。
後者については僕が考えたイメージです。
前者が、吹き時に自分の手元からホールの一番遠くの席まで一直線に音が進んでいくイメージを持つのに対して、後者は、自分が出す音がホールの一番遠くの席でポーンと鳴っている。そんなイメージです。
自分の手元から一番遠くの席までの距離は考えていません、届かせるのではなく、ただ遠くで音が鳴っている。それだけです。
わざわざ届ける必要がないため、演奏自体はいつもどおりリラックスしてできますし、音量も増えたりしません。そして肝心な音はしっかりと遠くまで響くいい音になります。
これはホールだけじゃありません。練習場であったりしても同様の考え方で自分の音がとてもよく鳴るようになります(効果の程度は個人差があるので保証はしません)。
早速試してみませんか?
ちょっとした意識の違いで人は変われますし、言葉の使い方というのはとても難しいと思うこの頃です。
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