指導において答えを教えるのは簡単
答えを教えるのは簡単
参考書の冒頭に書こうと思っているのですが、参考書を作るにあたり懸念事項がありました。それは【悩んでいることやわからないことへの答えが書いてあるから、簡単に答えにたどり着くことができてしまう。】ということです。
なんのこっちゃって話ですがこれは大事なことで、この参考書を読めば答えにたどり着くけれども、自らの考えなしに読んでしまうとなかなか身にならないということです。知識にはなるけど知恵にはならない。
僕はレッスンの際にはすぐには答えを教えません。
「今の自分の演奏に点数をつけるなら何点??」
それが例えば60点だとしましょう。
そしたら、あとの40点は何が足りない??
どうしたらその40点は取れると思う??
そうやって生徒に考えさせます。
そこで自分なりに考えて、例えば【準備が悪かった】【息がたくさん吸えてなかった】というような答えを導きだしたら、
「じゃあそれを気をつけてもう一度やってごらん」
とします。そしてもう一度点数を聞きます。
70点まで上がった。良いじゃん。じゃああと30点だね。
あとは何が足りないかな??
そのプロセスを経ていくうちに、生徒は自身でできる限界まで考えることになると思います。そして最後の最後で、ヒントをあげます。
そしてそれに挑戦して自らできるようになることで、経験となり知恵となります。
これで一つ生徒にとって引き出しの中身が増えることになります。
これが頭を使うということです。自分で考えて上手くなるということです。
指導者がいなくても自分で考え、自分から実践をすることでどんどん上手くなれる。
僕の指導者としての最終目標はそこにあります。
もちろん答えをはじめから与えるのは簡単ですし楽です。
けど、それは生徒の為にはならない。
もちろん、指導者が必要ないと言っているわけではありません。自ら考えて考え抜いたけれども知識や経験不足でわからないことがあるときに、手助けをしてあげる役割は必要ですから。
前置きが長くなりましたが、参考書を開く際は【そこに答え(ヒント)が書いてあるからこそ、ちゃんと自分なりの考えをもって答えと向き合ってほしい】です。
もちろん読み方は人それぞれだし、自由ではあるんだけれどもねw
作る前にちょっと懸念されることがあったので書いてみましたw
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